他力で祈る人達/僕が童貞拗らせてた日々

まどろみの館

ザ・ノンフィクションという番組がある。

・職人系商売系で頑張る人達
・ろくでなしで香ばしい人達

この2者のどちらかに番組は分類され展開されていく。

アテクシが見たのは香ばしい人達の御馳走回。

70代の宮崎さんのウツロな表情を見た時、

あの時のアテクシと同じだ!

そう思った。

宮崎翁ざっくりプロフ

・経緯はわからないがフィリピン不法滞在の日本人
・金無くて日本に戻れない
・画像奥の主役のオッサンの家に居候
・妖しい投資話の返事を待ってるフェイズ

フィリピン版の徳川埋蔵金のような話。

権利を幾らかで買ってるようで、毎日担当の人間に電話。

100万円が振り込まれるのだという。

・偉い人が3日後に来る
・1か月後に来る
・もうしばらく待ってくれ

催促電話かけるたび、相手に塩対応されて電話切られてた。

外部から見れば、馬鹿な爺さん。

でも当の宮崎さんはその話に縋り信じているようだった。

数か月後、取材クルーが訪問した時、居候の宮崎翁の姿は無く

生きた年数が刻まれたローマ字の宮崎翁の墓標が映し出されていた。

享年75歳くらい。

宮崎翁の心理状態

・自分ではどうにもならない縋るしかない
・心の片隅ではおそらく騙されてる感覚はギリギリ朧気にある
・打ち消して信じないと生きていけない
・どの道どうにもならない

地獄を見つめて生きるより希望を追って死にたい

そんな心理状態だったのではと。

絶望のさらに向こう側を見ている宮崎翁の表情に、

今から33年前。19歳の頃のアテクシのオメデタイあの頃が思い出されたのです。

 

童貞脱出の夢に向けて・・・

・19歳童貞
・女と付き合ったことない
・とにかくヤリタイがどうすればいいかわからない

このまま一生童貞なんじゃないのか・・・

・不細工なアイツ(イズオではない)でさえカワイイ彼女がいる
・見せびらかしに来た
・毎日ヤッてるだと?
・俺の方が良い男なのになんでだ?
・俺は何をモタモタしているのだ

屈辱感と無力感に苛まれる中、その話は来た。

中高の同級生イズオ

名前のようだが苗字。

イズオは175センチあり、垢抜けて女に不自由してないルックス。

密閉された空間で長時間話さなくても気まずくない親友。

・他県の専門学校
・独り暮らし

アテクシの悩みを聞くと、自信満々で「世話をしてやる」と言って来た。

中学時代アテクシと撮った写真をイズオの彼女が女友達に魅せた所、

「好み・・!逢いたい・・・!」

とのことだった。

当時、ニートをしていたアテクシはイズオのマンションに居候し

その地でバイト先を見つけ、ポコチン上向きで会える日を待った。

童貞卒業・・・!

初彼女・・!

バラ色の日々がついにアテクシにも・・!

イズオよ!ありがとうございあぬーす!

1カ月半・・宮崎翁の日々

現地でポコチン上向きで待ってた日々。

希望に溢れ幸せだった。

イズオの話は妙にリアル。

・彼女の名前性格
・専門学校での出来事
・彼女のアテクシに対する想い

「アヌス!次の日曜、遂に会えるぞ!さっき電話があった!」

バイトから居候先に帰宅したアテクシにイズオは言った。

「ヨヒッツ!」

ありがとうな。ありがとうなイズオよ・・・!

絶対に電話がかかって来ない部屋

逢える前日の土曜日。

まだ見ぬ生涯の伴侶になる人かもしれない彼女を思いバイトから帰宅。

「お前、明日気合い入れてけよ。散髪行ってこい。」

それもそうだと散髪に行き、帰宅したアテクシにイズオが消沈した面持ちで言う。

「ダメになった・・彼女の身内に不幸があったらしい。。
ただ、まだ日はある。最終日に段取りをつけた。」

アテクシのいない間に彼女から電話があったらしい。

当時はポケベルがベンチでウォーミングアップしてる時期。

携帯電話はあと3年ほど時を待たねばならない

ドラマの脚本家が、

「携帯電話が出来たせいで
すれ違いの演出が使えなくなって困るんですよ。」

と嘆き始める前の時代。

当時はリアルでもドラマのようなスレ違いはあった。

イズオの学校が始まるので、当初から期限付きの滞在。

その日に剥けてアテクシのポコチンは更に登り竜だったが

「なんかおかしいぞこれ・・。」

オメデタイアテクシもさすがにこのころになるとやっと疑い始めていた。

当日、部屋の電話が鳴った!!

バブルの残り香が漂う独特の電話の呼び出し音が鳴る。

電話を取るイズオ。

ついに今日まだ見ぬ彼女と会える・・!

アテクシはポコチンを上向きにし、息を殺してイズオを見ていた。

「あ・・お婆ちゃん。
うん・・うんわかった。じゃあ。」

電話を切りタバコを吸い始めるイズオ。

宮崎翁が人知れず居候先で息を引き取った瞬間だったと思う。

・最終日/残り時間
・何も言わないイズオ

それを見て、全てを察したアテクシだった。

その後は、その件についてはお互いなにも喋らず

時間がキテ、アテクシは帰郷する電車に乗り帰った。

車内でのアテクシの表情はまさにこれだったと思う。

33年経って思う事

数か月後、イズオから遊びの誘いの電話に

「お前みたいな奴とは絶交じゃ。じゃあの。」

それっきりイズオとは会っていない。

今思うと、女に対するアテクシ自身の「逃げ」。
自分で戦おうとせず、他人に任せた。

・他力だったアテクシが悪い
・誰が人の為に骨折ったりするかよ
・おめでたすぎる

イズオは親友の前でちょっといい顔したかっただけだったのだ。

・男女共学の専門校
・買い物行った時、女子に振り返られるルックス
オチは、アテクシと同じバリバリの童貞

自分に彼女がいるなら頻繁に自宅に電話があるはず。
一切なかった。設定が甘すぎる。

イズオも女に対しては、からっきしで臆病で屈折してたのだろう。

イイ男だけど、どこか肛門の天日干しのようにほのかに香る激臭があり

・話にくいし近寄りがたい
・動作や動きがとにかく怪しい
・会話が噛み合わない

童貞オーラ丸出しのイイ男だったのかもしれない。

イズオもアテクシと同じく、

「何で俺には彼女ができないんだ?
どうすれば出来るんだ?」

と毎日ポコチンを激しくシェイクしながらフィニッシュをキメ

閉塞感の中、不毛な日々を送っていたのだろうと今となっては思う。

 

イズオとはアレ以来交流は無く何してるかも不明。

一生逢う事は無いと思うけど、逢えれば酒でも飲みながら

お互いの今までの人生を語り合いたいですな。

そんなアテクシにも4年後23歳の秋に、ついに初彼女が出来ます。

爆乳ナース。ホントこんな感じ。

上で出したポケベル渡された思い出がある。

ああっつ!このポケベル・・!って。

折を見て続報を書いていこうと思います。

グループ交際はほんとダメ。

23歳の秋。初彼女の巨乳ナースをゲットそして・・・
175センチでイイ男。 バリバリ童貞だったイズオに「彼女世話してやる」と 騙されたバリバリの童貞だったアテクシの話。 童貞が童貞にマウント取る哀しい話は下記。 時系列は4年後に飛ぶ。 その間一切、女っ毛無し。 ただ、20歳の夏に風俗で童貞は...

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